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入学式、卒業式での学長式辞

平成29年度入学式 学長式辞

 静岡理工科大学学長の野口博です。
 本日は、豊かな緑に囲まれたキャンパスで、桜も咲き誇り、皆さんを歓迎しています。この佳き日に、晴れて静岡理工科大学大学院、並びに理工学部、情報学部に入学されました皆さん、誠におめでとうございます。静岡理工科大学の教職員を代表して、皆さんを心から歓迎いたします。
 また、この日を心待ちにされていたご家族の皆様にも、心からお祝いを申し上げます。受験を乗り越えて、ますます成長されての晴れ姿に、さぞかしお慶びのことと存じます。
 これから新入生の皆さんに、どのような大学生活を送って頂きたいかをお話しますが、ご家族の皆様にも、静岡理工科大学の教育の考え方をご理解頂き、ご協力も賜れればと思います。
 静岡理工科大学では、社会のニーズに応えて、未来を変えていく大学として、今年度から静岡県内の大学として初めて建築学科を開設し、今日の入学式で、建築学科の一期生をお迎えしています。静岡県では、優れた建築の耐震・防災技術、省エネルギー住宅、コンパクトシティづくり等、地域で活躍できる人材の育成が求められています。
 この建築学科では、最先端の建築が、地域とあなたを繋ぐというコンセプトの元で、建築設計・建築デザインや、建築技術を学び、生活する人々の文化と融合し、「ものづくり」から、想像力を発揮して企画や発想を豊かにする「ことづくり」を目指し、新たな文化を創造する建築家・建築技術者への夢を実現していきます。
 一方、IT技術の高度化により、情報分野では、あらゆるモノをインターネットで繋ぐIoT、インターネット オブ シングスが、家庭の生活を便利にしていますが、これを担う人材が不足している状況です。本学においては、ITスキルを身につけた人材の 育成を図るため情報学部に再編するとともに、益々力を入れて研究・教育を進めてまいります。
 皆さんには、今後、人と地球の未来を築く理工学、及び情報学を自らデザインする意欲をもって立ち向かってほしいと思います。地球環境と共に生き、文明の持続的発展を目指し、「何を創るのか、なぜ創るのか、何を創ってはいけないのか」の視点を大切にしてください。
 幸い、この静岡県西部地域では、自動車産業等の製造業が盛んであり、何でもやってみようと言う、やらまいか精神にあふれる創業者や研究者も多く育ってきており、我が国の重要産業をしっかりと支える人材養成が本学にも求められています。
 近年、我が国の産業界を取り巻く環境は大きく変化しており、国内市場の成熟化や グローバル競争の激化により工業製品サイクルの短期化が生じ、企業には、「新しい価値のある商品やサービスをいかに早く創り出すか」が強く問われています。また、コンピュータやインターネットの発展・普及に伴い、職場における単純な作業は、機械化や自動化が進み、企業の若手に対しても、当初から主体性や創造力を必要とする難易度の高い仕事が期待されるようになってきています。この変化の中では、何にでも主体的に取り組む人間性や生活習慣等の「社会人基礎力」を、皆さん自ら意識的に育んでいくことが重要となってきています。
 経済産業省では、「職場や地域社会で多様な人々と仕事をしていくために必要な基礎的な力」を次の3つの能力から成る「社会人基礎力」として定義づけています。
 1つめに、指示待ち人間ではなく、『前に一歩踏み出せる力』、2つめに、マニュアル人間ではなく、『考え抜く力』、3つめに、1匹オオカミではなく『チームで協力する力』。この3つの能力は、「基礎学力」や「専門知識」、そして「人間力や生活習慣」を繋ぐ役割を持ち、基礎学力と専門知識を活かす横串としての能力として、循環的に向上していきます。
 皆さんは、本学に入学後、人間性や人間力を高める幅広い「教養教育」、それぞれの専門分野に関する「専門教育」、そして、教養と専門を束ねる「やらまいか教育」、すなわち「ものづくり」や、発想、企画を大事にする「ことづくり」の実体験から学ぶ実践教育、そして、フレッシュマンセミナーや創造発見、課外活動、地域連携の社会貢献活動、さらには卒業研究へと、幅広く、かつ深く学んで行くこととなります。
 一方で、大学で学ぶ内容と社会との関係を認識しておくことも重要です。この取り組みの一例を、ご紹介致します。
 今後の人口減少社会では、これまでと異なり「進んでいる-遅れている」という一元的な物差しからは解放され、地域毎の文化的な多様性に人々の関心が向かうようになるとの指摘があります。教育も、世界的視点でのグローバル化とともに、地域に根ざしたローカル化や分権化も、今後の日本の社会全体の活性化には非常に重要であり、本学では、地域で活躍できる「ローカル人材」の育成にも力を注ぐべきと考え、「地域に愛される存在感のある大学づくり」を目指しています。
 この一環として、「日本一健康文化都市」を目指す地元の袋井市に、冠講座として「地域学」の授業の開講をお願いし、この数年実施してきています。
 「地域学」の目標は、まずは、“袋井市”を知ることから始まります。
 次に、袋井市役所の職員の方々にもご支援頂きながら、袋井市内をキャラバンして 訪ね、地域の資源及び問題点を調査・分析することによって、袋井市の「まちづくり」に貢献することを目指します。
実際の講義では、今日、ご臨席頂いています袋井市長の原田英之先生には、「袋井市概論」を、特別講義としてお話し頂きました。
 袋井市と大学は、地域社会の発展と人材育成に関しての包括連携協定を締結しております。
 この度、具体的なまちづくりにも取り組める建築学科の開設により、この袋井市と 連携しての「地域学」の授業を、より強化し、発展させて行きたいと思います。
 ここで、本学での昨年度の特筆すべき活動を幾つかご紹介しておきます。
 理工系大学の学生の課外活動、社会的活動にとって、3大大会ともいえる東京の大田区総合体育館でのNHKロボコン2016、袋井市のエコパ・サッカー会場での全日本学生フォーミュラー大会、琵琶湖での鳥人間コンテストに出場できたのも画期的です。これらの学生主体の活動の中では、理工学と情報学を横断する、異分野の学生さんの集合体としてのグループ活動での発想、企画、設計、制作、コンテストでの緊張感の中での実践は、社会で企業人として活躍するためには、何事にも代えがたい人間力の養成に 最適なプログラムです。
 なお、サークル活動では、硬式テニス部、弓道部の活躍など、体育会系のサークル活動の成果も、学長表彰や学部長表彰などに、顕著に表れてきています。
 4月8日今週の土曜日には、学生が主体的に運営する「学友会」の主催行事の新入生歓迎会があり、サークル活動としての体育会系と文化系のクラブ活動が紹介されますので、皆さんも、人間力を磨けるサークル活動への参加をぜひお願い致します。
 また、学生の主体的な活動としては、「静岡理工科大学お理工塾」の活動があります。これは、学生自らが「お理工塾応援隊」として小学生の子供たちを対象とした実験・体験講座を企画・運営し、子どもたちと一緒での、実験やものづくりへのチャレンジを通して、楽しさを知ってもらい、理科への関心を高めてもらう取り組みです。昨年度も8回にわたり、静岡県の各地域に出向いて「理科教室」を開催するとともに、「夏のわくわく体験工房」を昨年8月に開催し、184名の参加者で賑わいました。このような体験工房は、小学生としても、歳が近い身近な存在である大学生から学べる良い機会であり、学生としても、教えることが学びとなり、双方に有意義と思います。
 更に、本学では、女子学生が主体となっての学生活性化グループの「Rikejo Café」は、リケジョの魅力発信や、女性ユーザーとしての工業製品へのアイディアづくり等、理工系女子の仲間を増やすための活動を積極的に行っています。この一環として、「美しい”ふじのくに”まち・ひと・仕事創生総合戦略」の次世代を担う若者たちによる県民会議」のメンバーとして、リケジョの意見を静岡県に届けています。入学される女子学生は、大学院生も加えると、405名中38名、約9.4%と、ほぼ10%まで増えてきており、大変喜ばしく思っております。女子学生の皆さんは、基本的には、「Rikejo Café」のメンバーであり、「Rikejo Café」での活動を基点に、他のサークル活動にも積極的に参加し、女子学生の活動の輪を広げて行っていただきたいと思います。
 いよいよ、皆さんの大学生活が始まります。本学では、皆さんの大学生活が実り多き時間となるよう、最大限の支援をお約束いたします。
 ここであらためて、皆さんの入学をお祝いすると共に、本学の教育姿勢を、皆さんが充分に理解し、楽しく充実した大学生活を送られることを期待して、入学式の式辞といたします。

平成29年4月4日
静岡理工科大学
 学長  野口 博