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ゼオライトとは

ゼオライトの構造

ゼオライトは、左図のようにケイ素(Si)とアルミニウム(Al)が酸素(O)を介して結合した構造をしています。骨格構造中では、アルミニウム(+3価)とケイ素(+4価)が酸素(-2価)を互いに共有するため、ケイ素の周りは電気的に中性となり、アルミニウムの周りは-1価となります。この負電荷を補償するために、骨格中に陽イオン(例えばNa+)が必要となります。この陽イオンは、他の金属イオン(H+, K+, Ca2+・・・など)と容易に交換できます。この陽イオンの種類によって、ゼオライトに機能性をもたせることができるようになります。
 また、ゼオライトの骨格は、Si-O-Al-O-Siの構造が三次元的に組合わさることによって形成されます。右図は代表的なゼオライトであるA型ゼオライトの骨格構造(線の交わったところがSiあるいはAl)ですが、あたかもビルディングの骨組みのように骨格ができます。この三次元的な組合せによってさまざまな形態の骨格ができ、数百種類のゼオライトの仲間が世の中には存在します。また、骨格中には分子レベルの穴(細孔)が開き、水や有機分子などいろいろな分子を骨格中に取り込む(吸着)ことができます。

ゼオライト骨格

A型ゼオライトの骨格構造

ゼオライトの電子顕微鏡写真

ゼオライト結晶は、骨格構造に由来した形となります。A型ゼオライトでは、骨格構造と同じように立方体の結晶となります。またモルデナイトでは、六角柱状の骨格構造をしており、その形を反映した結晶が生成します。

A型ゼオライト

モルデナイト

ゼオライトの性質と一般的な用途

ゼオライトは、陽イオン交換能・触媒能・吸着能などの性質を有することが知られており、私たちの身近でも良く使われています。

陽イオン交換能を利用した例

湖沼や海の汚染の原因として問題となったリン化合物の代わりに洗濯洗剤に加えられたのがゼオライトです。洗濯洗剤の成分表に記載されているアルミノケイ酸塩というのがゼオライトです。洗濯槽の中では、汗などに含まれるCa2+のために硬水に近い状態になり洗剤の性能を低下させます。Na+を含むゼオライトを洗剤に加えることで、Na+とCa2+のイオン交換が起こり、軟水となって洗剤の能力低下を防ぎます。

触媒能を利用した例

・メタノールからガソリンを合成
Mobilの開発したZSM-5というゼオライトは、メタノールを原料としてガソリン成分を合成することができます。ニュージーランドでは、メタンガスは豊富に産出しますが、油はとれないために、このゼオライトを用いてガソリンの合成を行っています。

吸着能を利用した例

・室内の湿度コントロール
ゼオライトの仲間には、吸湿性に優れた(水を良く吸着する)ものがあります。ゼオライトは周囲の環境によって水を吸ったり吐いたりします。このゼオライトを壁紙などに混ぜることにより湿度を一定に保つことができます。

筆者からひとこと

ゼオライトについてさらに詳しく知りたいという方は、以下の本を参考にしてください。

ゼオライト関連の出版物

  • ゼオライト-基礎と応用:原 伸宜, 高橋 浩 編, 講談社サイエンティフィク
  • ゼオライトの科学と応用:富永博夫 編, 講談社サイエンティフィク
  • コロイド科学 I 14章:日本化学会編, 東京化学同人


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