研究室の挑戦

「スポーツを科学する」【富田研究室】

2017.02.01
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スポーツ科学研究室 担当:富田寿人教授

運動やトレーニングによる身体の変化を科学し、
子どもの健全な発育発達や高齢者の健康づくりへの活用
 

【研究1】
筋パワーの評価・競技力の向上
 


長野オリンピックへ参加するスピードスケート選手の医科学委員だった富田教授。
研究の目的は、トレーニング用の自転車を使った「トレーニングの評価測定システム開発」。
 
従来、選手の筋力や筋パワーの評価を行うためには、大規模かつ高額な測定装置が必要だったため、場所も使える人も限られていた。
それを、市販の安価な室内用バイクとノートパソコンを用いて誰でもどこでも使えるようにしたのが、富田教授のパワー計測システムだ。
システムの入力ボードは、同学部の元教授が設計したもので、本学独自のボードとなる。
 

さらに、運動測定後のデータ解析や結果のフィードバックまでにかかる時間も大幅に短縮、リアルタイムで高精度な結果を得られるように。
その結果を選手やコーチに迅速に伝えることで、即座にトレーニング内容への反映や結果検証を行うことが可能となった。
現在でも、インカレでトップクラスの山梨学院大学のスケート部でこのパワー計測システムを使っているという。
 
この研究は、計測して数値化するだけでは意味がない。



心拍数、スピード(最高速度・仕事率)、消費エネルギー……計測により得られた様々なデータを実際の現場で活用出来る客観的なデータとして処理し、利用される方へ正確なデータを提供、活用できることが重要だ。
得られた結果をどのように処理、アウトプットし有用なデータとして提供するか。科学の有効利用のために、富田研究室では日々、研究を重ねている。
 

【研究2】
子どもの体力と生活習慣


 

近年問題視されているのが、子どもたちの体力低下。体力のある子とない子の二極化が深刻になっている。
その原因を知るために、富田研究室では幼児期の園児を対象とした体力測定を実施。さらに保護者へのアンケート調査から、体力低下の原因を探った。
 

その結果、父親あるいは兄と良く遊んでいる子の体力は高いことがわかってきた。これは良いお手本が目の前にいて、知らず知らずのうちに運動刺激が高まっているためと思われた。
また、最新のデータでは、外遊びが好きな子、遊ぶ友達がたくさんいる子の体力が高いことも明らかとなった。
遊ぶ時間、仲間、場所、そして大人が手間をかけること、これら子どもが運動遊びができる環境づくりが重要。

身体を動かすことを「スポーツ」ではなく「遊び」として捉え、遊びやすい環境を大人が提供することが大切だ。
 
体力測定とアンケート結果から分析されたデータは、日本体育協会などが進める「アクティブチャイルドプログラム」にフィードバックされ、子どもの身体能力向上のための指導に活用されている。
 

このほか、袋井市と共同で中高年の健康づくりのためのウォーキングイベントを企画運営するなど、様々な活動・研究を精力的に行っている富田研究室。
 


「スポーツを科学する」

運動にともなう身体の変化を情報処理・解析することによって、現場に役立つデータとして提供することを目的に、子どもたちの健全な発育発達から、スポーツ選手の技術力向上、中高年者の健康づくりまで、様々な角度から研究を進めている。

 
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