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大学で「建築」を学んで身につくこと

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ここに静岡理工科大学建築学科2年生後期授業、「建築設計ArchitecturalDesignA2」講評会を記録した映像がある。
この映像には「大学で学ぶ建築」を理解するヒントが散りばめられている。
キャンパスに心地よい居場所を提案しようという建築設計の課題。
学生は約1ヶ月かけて自分たちの作品を作り上げる。
教員・学生によって選ばれた24作品による講評会がスタート。
学生によるプレゼンテーション、教員による講評が繰り返される。
緊張感ある時間が流れる中で学生は確実に成長していく。
全作品を教員がチェックし、優秀作品をセレクト。最終的に24作品が選ばれた。
学生セレクションではひとりにつき4点の作品へ投票する。
選ばれた24作品を制作した学生は各自プレゼンテーションを行い、教員から講評を受ける。
最後に講評を担当する先生それぞれから高く評価された作品に賞が与えられた。
そのうちの4作品を紹介。
田井賞 池宮康清さん
作品名:MOKU
解説:教育棟と研究棟をつなぐRC造のブリッジ(橋)を屋根のある木造にし、滞在機能を持たせた提案である。移動と滞在が混じり合う空間が生まれている。
長尾賞 仁藤君彦さん
作品名:Black Wall/White Floor
解説:4つのモノコックな垂直性のある空間と水平版によって居場所を作る提案である。内的な場が開放的な場を作り出している。
脇坂賞 高村菜々さん
作品名:And on
解説:木材のランダムな垂直材で軽い柔らかなテント膜を支えるシンプル構成の提案。垂直材に寄り添うような内部空間が生まれている。
佐藤賞 澤木華さん
作品名:大きなテーブル
解説:大きさもかたちもバリエーションのある版が、ベンチや床になっていて、包むような屋根が居心地の良さを生み出している。
<教員からの総評>
■「アイデアは空から降ってこない」
魅力的な建築にするためには、頭だけでなく手を動かし続けることが大切。じっと考え込んでいるだけでは、そんなに都合よく優れたアイデアは浮かんでこない。トライアンドエラーのスタンスでスケッチや模型、図面に何度も向き合うという粘り強いスタディのプロセスを身につけてほしい。
■「パフォーマンス力も大切な要素」
「何を作るか」を考えるにはとても良い課題。模型だけではなく、図面の表現をもっとリアリティを持って描けるようになってほしい。
■「自分のコンセプトを貫き通す粘り強さが、より良い建築を作る」
最初に考えたコンセプトやイメージを図面化したり模型化したりしていく過程で、安易に形にして自らその魅力を失ってしまう人が多い。そこでもっと粘ることが出来れば良い解決策を見つけることができるはず。自身の建築の純度を高めていく意識を持って、常にコンセプトに立ち返りながら設計していってほしい。
■「建築の〝中〟から考え、答えを導き出す」
「場所ってなんだろう?」と考えると、自ずと建築の中に潜り込んで考え始める。それは建築を設計するうえでとても大切なこと。四角を描いて部屋名を書けば場所になるのではなく、小さなひとつひとつの行為への感覚を大切に。その感覚が豊かな建築をかたちづくる。
■「作品が、個性を持ち始めた」
今回、みんなの作品の中に、今までの枠組みでは語れない、新しい時代性を表すようなものが見出せたような気がした。君たちの可能性に期待できるものを感じた、と言えると思う。建築を作る楽しさ、身近な存在であることをもう一度振り返って、今後の課題に繋げてほしい。
今回講評会に選考されなかった悔しさを口にする学生がいた。
選ばれた作品を見つめ、その評価を聞きながら「次回こそは!」という想いが彼らを成長させていく。建築を作ることとそれを伝えること、その両方の大切さを学びながら、コミュニケーション能力を伸ばしていく。
建築学科
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