集合 X に含まれるすべての要素 x が,集合 Y に含まれるならば,また,そのときに限って,集合 X は,集合 Y に含まれる(集合 X は,集合 Y の部分集合である)といいます.このことを形式的に記述すると,以下のようになります.また,図を使用して表現すると右図のようになります(このような図を,ベン図と呼びます).
X ⊂ Y ⇔ ∀x ∈ X ならば x ∈ Y
ここで,記号「∀」は,「すべての」と読み,「∀x ∈ X」によって,「集合 X に含まれるすべての要素」を意味します.同様に,2 つの集合が等しいことは,以下のようにして定義できます.
X = Y ⇔ ∀x ∈ X ならば x ∈ Y,かつ,∀y ∈ Y ならば y ∈ X (X ⊂ Y,かつ,Y ⊂ X)
例1.3: X = {1, 2, 3}, Y = {1, 2, 3}, Z = {1, 2, 3, 5} とします.このとき,以下のようなことが言えます.
2 つの成分 a,b を ( a, b ) のように並べたものを順序対と呼びます.また,順序対の第 1 成分 x が集合 S1 の要素,第 2 成分 y が集合 S2 の要素であるとき,順序対 ( x, y ) のすべての集合を,2 つの集合 S1,S2 の直積集合と呼び,S1 × S2 のように記述します.
今,2 つの集合 S1,S2 を各々自然数の集合であったとします.直積集合の要素のうち,第 2 成分が 第 1 成分の倍数になっている要素,たとえば,( 2, 4 ),( 3, 6 ) のような要素のすべての集合 M を考えます.明らかに,集合 M は,直積集合 S1 × S2 の部分集合となっています.このような部分集合 M を,S1 から S2 への関係と呼びます.この例の場合は,関係 M は「 y が x の倍数である関係」となり, ( x, y ) ∈ M であることを,
x M y
と記述します.
関係は,上の例のように,数値的なものだけに定義されるわけではありません.今,A 及び B を,各々,A 町及び B 町の住人の集合とします.このとき,A 町の住人と B 町の住人との友人関係 M を定義できます.たとえば,太郎は A 町の住人,次郎,三郎,及び,花子が B 町の住人であり,次郎及び三郎は太郎の友人であり,花子は友人でなかったとします.このような場合,友人関係 M によって,
太郎 M 次郎,太郎 M 三郎
のように記述できます.つまり,(太郎,次郎) ∈ M,(太郎,三郎) ∈ M となりますが,(太郎,花子) は M には含まれません.