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三角関数

      1. 三角比
        1. 三角比の定義
        2. 三角比の性質
        3. 正弦定理と余弦定理
        4. 弧度法
        演習問題1
      2. 三角関数
        1. 加法定理
        2. 三角関数のグラフ
        演習問題2

  1. 三角比

    1. 三角比の定義

        右図に示すような直角三角形 ABC において,三角形の大きさによらず,角 α の大きさだけによって決まる正弦( sine ),余弦( cosine ),及び,正接( tangent )を以下のように定義し,これらを三角比と呼びます.

        三角比は,上に示すような鋭角だけではなく,正負を含む,一般角に対しても定義できます.xy 座標平面上に原点 O を中心として,半径 r の円を描きます.その円周上に点 P をとり,OP と x 軸とのなす角度を θ とします.点 P の座標を ( x, y ),点 P から x 軸に垂線を下ろしその交点を Q とすると,点 Q の座標は ( x, 0 ) となります.このとき,各角度に対する三角比は以下のようになります.

    2. 三角比の性質

        その定義や上の図からも明らかなように,三角比には,

      sin (0゜) = sin (360゜) = 0, cos (0゜) = cos (360゜) = 1, tan (0゜) = tan (360゜) = 0

      sin (90゜) = sin (-270゜) = 1, cos (90゜) = cos (-270゜) = 0, tan (90゜) = tan (270゜) = 定義できない

      sin (-90゜) = sin (270゜) = -1, cos (-90゜) = cos (270゜) = 0, tan (-90゜) = tan (270゜) = 定義できない

      sin (180゜) = sin (-180゜) = 0, cos (180゜) = cos (-180゜) = -1, tan (180゜) = tan (-180゜) = 0

      sin (-θ) = -sin (θ), cos (-θ) = cos (θ)

      sin (90゜- θ) = cos (θ), cos (90゜- θ) = sin (θ)

      sin (90゜+ θ) = cos (θ), cos (90゜+ θ) = -sin (θ)

      sin (180゜- θ) = sin (θ), cos (180゜- θ) = -cos (θ)

      sin (180゜+ θ) = -sin (θ), cos (180゜+ θ) = -cos (θ)

      sin (n×360゜+ θ) = sin (θ), cos (n×360゜+ θ) = cos (θ)  n = 0, ±1, ±2, ・・・

      のような関係が成立します.また,以下に示すように,30゜,45゜,および,60゜における三角比の値はよく使用されますので,理解し,記憶しておいてください.

        一般的に,任意の角度における三角比は表などによって知ることができますが,30゜,45゜,および,60゜における三角比や,上に示したような関係を利用して,以下の例に示すように,特定の角度における三角比を計算することができます.

      [例1]  sin α = 0.1 のとき(ただし,0゜< α < 90゜),cos α や tan α は,以下のようにして計算できます.

      [例2]  sin (150゜) = sin (90゜+ 60゜) = cos 60゜ = 0.5

    3. 正弦定理と余弦定理

        右図において( R: 三角形の外接円の半径),以下のような関係が成立します(正弦定理).

      また,△ABC の 1 つの角と 3 辺の長さの間には,次の関係が成立します(余弦定理

      a2 = b2 + c2 - 2bc cos A

      b2 = c2 + a2 - 2ca cos B

      c2 = a2 + b2 - 2ab cos C

      [例3]  右上の図において,a = 2,b = 3,c = 4 のとき,∠Aの大きさは,以下のようにして計算できます.

    4. 弧度法

        一般に,中心角 θ は円弧 AB の長さ l に比例します.また,円弧の長さ l と扇型の半径 r の比( l / r )をとると,円の大きさにかかわらず,同じ角度 θ に対してこの比は一定となります.そこで,この比によって角度の大きさを表す方法を弧度法と呼びます.単位はラジアン( rad )ですが,通常,単位名は省略します.

        円の半径が 1 である場合は,l / r は円弧の長さに相当します.半径 1 の円周は 2π ですので,360°が 2π に相当します.従って,x°は,

      ラジアンになります.

    演習問題1

      [問1] 角度 → 三角比
      [問2] 三角比 → 角度
      [問3] 直角三角形と三角比
      [問4] 三角比の性質(1)
      [問5] 三角比の性質(2)
      [問6] 三角比の性質(3)

  2. 三角関数

      角度とその角度における三角比の関係を式として表現したものが三角関数です.勿論,三角関数においても,三角比のもつ性質が保存されます.

    1. 加法定理

        角度の和や差に対して,以下の公式が成り立ちます(加法定理).

      sin(α + β) = sinα cosβ + cosα sinβ

      sin(α - β) = sinα cosβ - cosα sinβ

      cos(α + β) = cosα cosβ - sinα sinβ

      cos(α - β) = cosα cosβ + sinα sinβ

        加法定理において,β = α と置くことによって,次の 倍角の公式が得られます.

      sin(2α) = 2 sinα cosβ

      cos(2α) = cos2α - sin2α = 1 - 2 sin2α = 2 cos2α - 1

        また,余弦に対する 2 倍角の公式から,次の半角の公式が得られます.

        加法定理を使用して,以下に示すような,積を和・差になおす公式,及び,和・差を積に直す公式が得られます.

        また,加法定理を利用して,以下に示すように,a sin θ + b cos θ を r sin (θ + α) の形に変形できます.これを,三角関数の合成と呼びます.

      同様にして,

    2. 三角関数のグラフ

        以下に,三角関数のグラフの例として,

      y = sin (x)  (上のグラフの黒色)
      y = cos (x)  (上のグラフの空色)
      y = tan (x)  (下のグラフ)

      のグラフを示します.

    演習問題2

      [問1] 加法定理
      [問2] 三角関数の合成
      [問3] 三角関数のグラフ
      [問4] 三角方程式・不等式

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