“絶縁材料”の研究をしています

研究室紹介:電気電子工学科高電圧工学研究室(石田研究室)

“絶縁材料”って何?と思う方も多いと思います。ゴムやプラスチィックなど、電気を流さない素材のことを“絶縁材料”と呼びます。電気コードや家電品などはゴムやプラスチィックでカバーされていますが、これらが“絶縁材料”です。

電流は金属などの導体を流れることはご存じだと思います。電気を利用するためには、銅などの金属導体の他に“絶縁材料”が必要になります。“絶縁材料”がなければ感電してしまったり、ショートして使うことができません。

実は私達の身の回りにある“空気”も良質な絶縁体の一つで、1cmの間隔があれば3万ボルトの高電圧に耐えることが出来ます(※)。ところがさらに電圧が高くなると、空気中を電流が流れるようになります。この現象を放電あるいは絶縁破壊と呼び、冬場の静電気による放電や雷などがその代表例です。

写真は、絶縁材料に高電圧を加えたときに発生した放電の様子です。このような放電現象は部分放電と呼ばれます。部分放電が発生すると絶縁材料は徐々に劣化・浸食され、最終的には壊れて使えなくなります。

近年、ハイブリッド自動車が普及し電気自動車も一般的になりつつあります。これらの自動車で使用されるモータは、小型・高出力化が求められ、モータ内で使用される絶縁材料にとって非常に厳しい環境となっています。特に、インバータ駆動されるモータは通常より高い電圧が加わるため、モータ内部で部分放電が発生しやすく、絶縁材料の劣化が故障の原因となっています。

自動車やモータの性能を高めるには絶縁材料の高性能化が必要不可欠であり、様々な絶縁材料の研究・開発が進められています。本研究室では、これまでより高性能なモータの開発を目的として、部分放電に強い絶縁材料の研究を行っています。

(※1気圧の平等電界での値)