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ホーム > 研究力 > 耐震、照明、環境――建築学科の多彩な「研究力」

耐震、照明、環境――建築学科の多彩な「研究力」


理工学部建築学科 丸田 誠 教授/学科長

「地元の期待は大きいですよ」。

建築学科の丸田誠教授(学科長)は、地元の建築士会や建設業協会の方々とお話しする中で期待感がひしひしと伝わってくると言います。静岡県で初の建築学科、しかも長らく続いた不況の影響で、建築業界は40代から下の世代で人手不足が深刻。本学建築学科が送り出す人材には、今から大きな期待が寄せられているのです。

その意味で関係者が今、建築学科に求めているものは「教育力」でしょう。丸田教授も今は、カリキュラムや学生を伸ばすための教育に最も力を注いでいます。

ただ建築学科の陣容を見ると、「研究力」に注目しないのはもったいない、そう感じるほどのスタッフがそろっています。以下、教員たちの研究力とそのポテンシャルを探ってみましょう。
耐震ノウハウは静岡で生きる

まずは学科長の丸田誠教授。専門はRC(鉄筋コンクリート)部材の耐震性能評価と設計手法です。ビルの高層化にともない、コンクリートや鉄筋が高強度化されてきましたが、それらの材料を用いた柱や梁、その接合部などの部材の耐震性能を評価し設計法を提案しています。鹿島建設技術研究所に勤務していたときには、超高層ビルであっても柱や梁のない広々とした空間が作れる「スーパーRCフレーム構法」の開発に携わってきました。

耐震性能評価のために学内では構造実験棟の準備が進められていて、2017年10月にオープンする予定です。柱や梁(実際にはその縮小スケール)を持ち込んで構造実験などが行える施設で、内部には高さ約6メートルのフレームを設置します。建築学科の研究・教育に活用することはもちろん、地域の企業に使ってもらえるようなオープンな施設にする構想もあります。

↓↓↓↓↓準備が進む建築構造実験棟 ここに下の写真のようなフレームが設置される予定↓↓↓↓↓

「構造系の建築会社数社からも相談を受けていますが、地元企業と協力していくことも大切なことだと認識しています。例えば鉄筋コンクリートの柱と鉄骨の梁を組み合わせるような独自の構法を開発するなど、中小企業では難しいことでも、本学の建築構造実験棟を活用しつつ共同で研究を進めることもできるはずです。そのために県内の数社が集まってコンソーシアムを作るなど、実現に向けた仕組みづくりも考えていきます」。

南海トラフ地震というハザードを抱えている静岡県。ここでは、さまざまな耐震ノウハウがきっと求められるようになることでしょう。
建築意匠や照明のプロ、来年度には環境の専門家も

構造・材料を専門とする丸田教授のほか、建築学科では現在、3人の教員が教鞭を執っています。

建築意匠・計画学を専門とする佐藤健司教授は、磯崎新アトリエという超一流の設計事務所を経て独立した建築家で、戸建て住宅から大きなプロジェクトまで幅広い設計手法を実践してきた強みがあります。

照明デザインや居住環境に関する研究を進めている本間睦朗教授は、光の感じ方について研究しており、日本照明賞や照明デザイン賞最優秀賞など多数の受賞歴があります。照明学会が認定する「照明プロフェッショナル」の一人でもあります。

建築計画・建築意匠などを専門とする脇坂圭一教授は、エネルギーと建築、人の感じ方の数値化、北欧建築などに詳しく、名古屋大学の施設設計で受賞経験があります。

このように実務経験豊富な教員たちがそれぞれの得意分野を生かして研究・教育に当たっているのが本学の建築学科です。来年度からは、意匠系2人、環境系1人、構造系1人を含む計5人が新たに教員として加わる予定です。新体制では環境計測も行えるようになるため、環境の視点を取り入れた、新しい視点からの研究開発も期待できそうです。


丸田教授プロフィル

1982年千葉大学工学部建築学科卒業。
1984年同大学院工学研究科建築学専攻修了後、鹿島建設入社。
2001年博士号(工学)取得。
1986年から同社技術研究所勤務。
千葉大学非常勤講師、東京工業大学客員教授も務める。
2010年島根大学総合理工学部教授を経て、2016年より現職。