Blender ビルドメモ - Windows 版 Blender の作り方




Windows 用の Blender をソースコードからビルドする方法は それほど難しくありません。 ですが、説明ページが若干分かりにくい場所にあるので、 どこから手をつけて良いのやら...という状態になっている方も多いのでは ないかと思います。

英語で書かれたページに抵抗感の無い方は、次のページ

http://wiki.blender.org/index.php/Dev:Contents

にアクセスして "Building on Windows" をクリックして頂ければ そこに全て書いてありますので、そちらを読んで頂くことを強くオススメします。

それを踏まえて、以下のメモ書きは英語はちょっと...という方むけに書いたメモです。 一度、ビルドする環境を作ってしまえば、後は簡単に、最新の Blender の ソースコードを入手&ビルドすることができますので、 Windows 用の最新の Blender に興味のある方は参考にしてみて下さい。


各種ソフトウェアの準備
  ・TortoiseSVN
  ・CMake
  ・Visual C++ 2008 Express

作業フォルダの作成
ソースコードの入手
CMake によるソリューションファイル等の生成
VC++ 2008 Express でビルド

Windows 版 Blender のビルドには、
  • TortoiseSVN
  • CMake
  • Visual C++ 2008 (Express も可)
が必要となります。順次インストールしていきましょう。

TortoiseSVN

TortoiseSVN は Subversion というバージョン管理システムの クライアントソフトウェアです。 Blender のビルド関連では、最新版のソースコードの入手に使用します。 最初はコマンドプロンプトを使用しますが、一度ソースコードを入手してしまえば 後はマウス操作で最新のソースコードを入手することができます。

http://tortoisesvn.net/downloads.html にアクセスして、(最初に書いてある Download ではなく)、 for 32-bit OS とか for 64-bit OS と書いてある Download ボタンを クリックして、ダウンロード&インストールして下さい。

インストール後おそらく再起動を求められると思いますので、再起動します。 スタートメニュー → すべてのプログラム → アクセサリ → コマンドプロンプト として、コマンドプロンプトを開き、

svn --version --quiet

と入力して、

 C:\Users\iigura>svn --version --quiet
 1.7.2-SlikSvn-1.7.2-X64

等の表示がされればインストール成功です。


しかし、

 C:\Users\iigura>svn
 'svn' は、内部コマンドまたは外部コマンド、
 操作可能なプログラムまたはバッチ ファイルとして認識されていません。

と表示される場合は、システム環境変数 PATH が正しく設定されていない可能性が ありますので、PATH の設定を行います。

まず C:\Program Files\TortoiseSVN\bin 等を確認して、 svn.exe の保存フォルダを確認します。

次に先程開いたコマンドプロンプトにて、

set path=%path%;"C:\Program Files\TortoiseSVN\bin"

等とします。ダブルクォーテーションの中は先程確認した svn.exe が格納されているフォルダを書きます。

 C:\Users\iigura>set path=%path%;"C:\Program Files\TortoiseSVN\bin"

 C:\Users\iigura>



これで(コマンドプロンプトは閉じずに同じコマンドプロンプトにて)再度 svn --version --quiet を実行して、無事にバージョン情報が表示されるのが 確認できれば TortoiseSVN のインストール作業は終わりです (コマンドプロンプトは閉じないでおいて下さい)。



CMake

次に CMake をインストールします。
http://www.cmake.org/cmake/resources/software.html
の Binary distributions にある Windows(Win32 Installer) をダウンロードし インストールします。

先程使用したコマンドプロンプトにて、 cmake --version と入力してバージョン情報が表示されれば インストールは成功です。

 C:\Users\iigura>cmake --version
 cmake version 2.8.8

(バージョン情報は異なる可能性があります)


もし、

 C:\Users\iigura>cmake
 'cmake' は、内部コマンドまたは外部コマンド、
 操作可能なプログラムまたはバッチ ファイルとして認識されていません。

と表示される場合は、システム環境変数 PATH が正しく設定されていない可能性が ありますので、TortoiseSVN の所を参考に PATH の設定を行なって下さい (環境変数設定後もコマンドプロンプトは閉じないでおいて下さい)。


Visual C++ 2008 Express

最後に Visual C++ 2008 Express をインストールします。 既に商品版の Visual C++ 2008 (Express でない VC++ 2008) を お持ちの方は以下の作業は必要ありませんので、次のステップに移って下さい。

このメモを書いている時点では Visual C++ Express の最新版は 2010 ですが、 Blender のビルドでは 2008 版を使用します。 以下のページにアクセスして、Visual C++ 2008 Express を ダウンロード&インストールして下さい。

http://www.microsoft.com/visualstudio/en-us/products/2008-editions/express

ビルドに必要なツールが準備できたら、まずは作業フォルダを作成します。 先程開いたままにしておいたコマンドプロンプトにて、次のコマンドを 入力します。

この作業では C ドライブの直下に BlenderSVN というフォルダを作り(mkdir)、 作業フォルダ(ディレクトリ)を今しがた作成した BlenderSVN に切り替えます (chdir)。

まずは作業対象フォルダを C ドライブの直下に変更します。

cd \

と入力して下さい。

 C:\Users\iigura>cd \

 C:\>



次に C ドライブの直下に BlenderSVN というフォルダを作成します。

mkdir BlenderSVN

と入力して下さい (既に C ドライブの直下に BlenderSVN フォルダが存在する場合、 この作業は必要ありません。次の cd \BlenderSVN を実行して下さい)。

 C:\Users\iigura>mkdir BlenderSVN

 C:\>



次は、作成した BlenderSVN フォルダを作業対象フォルダとします。

 C:\Users\iigura>cd \BlenderSVN

 C:\BlenderSVN>

(まだまだ続きますのでコマンドプロンプトは閉じないでおいて下さい)。

Blender の最新ソースコードを取得します。 この作業は最初の一度だけ行えば十分です。

注) 2回目以降はファイルエクスプローラにて BlenderSVN/blender フォルダを 右クリックして SVN Update をクリックすれば最新版に更新することができます (BlenderSVN/lib/windows フォルダ以下も同様)。

(直前に cd \BlenderSVN した事を確認後)コマンドプロンプトに 以下のコマンドを入力して下さい。

svn checkout https://svn.blender.org/svnroot/bf-blender/trunk/blender blender

なにやらファイル名らしき文字列が沢山表示される事と思います。 これらのメッセージは取得しているファイルの情報であり、 今まさにあなたの使っているコンピュータにインターネット経由で Blender のソースコードをダウンロード(checkout)している状況を表しています。

 
 Checked out external at revision 3449.

 Checked out revision 47409.

 C:\BlenderSVN>

などと表示されたら共通部分のソースコードの取得は完了です (3449 とか 47409 等の数字部分は異なるものが表示されていても問題ありません)。

(まだまだ続きますのでコマンドプロンプトは閉じないでおいて下さい)。

次は Windows 版のビルドに関して必要なものを同様にしてチェックアウトします。

svn checkout https://svn.blender.org/svnroot/bf-blender/trunk/lib/windows lib/windows

として先ほどと同様にファイルをダウンロードします。

必要なファイルを全て入手したら、CMake を使い .sln ファイル等を生成します。 コマンドプロンプトにて次のコマンドを実行します。

まず mkdir cmake-build として、BlenderSVN の下に cmake-build フォルダを作成します。 この作業は最初の1回だけで十分です(二回目以降は mkdir せずに、次の chdir を行って下さい)。

 C:\BlenderSVN>mkdir cmake-build

 C:\BlenderSVN>


次に

cd cmake-build

として cmake-build フォルダに移動します


 C:\BlenderSVN>cd cmake-build

 C:\BlenderSVN\cmake-build>


cmake-build フォルダに移動したら以下のようにして cmake コマンドを実行して .sln 等のファイルを生成します

cmake ..\blender -G "Visual Studio 9 2008"


 -- Configuring done
 -- Generating done
 -- Build files have been written to: C:/BlenderSVN/cmake-build

 C:\BlenderSVN\cmake-build>


などと表示されれば .sln ファイル等の生成は完了です。

.sln ファイルが出来たら、いよいよ Visual C++ 2008 Express を使ってビルドを行います。 スタートメニューから VC++ 2008 Express を起動して、File → Open &rarra; Project/Solution として、CMake で生成された C:\BlenderSVN\cmake-build\Blender.sln を読み込むか、 もしくはこの Blender.sln をダブルクリックして Visual C++ 2008 Express を起動する等します。

メニューバーの下に表示されている Release と表示されているのを 確認します。Debug と表示されている場合は、右側の下向きの矢印をクリックして Release を選択して下さい。



次に View → Solution Explorer (Ctrl+Alt+L) として ソリューションエクスプローラを表示させ、 ALL_BUILD を右クリックして Build を選択してビルドします。



ビルドを行うと Output ウィンドウが表示されると思いますが、 もし表示されていない場合は View → Output (Alt+2) をクリックして Output ウィンドウを表示させて下さい。

Output ウィンドウに 0 failed と表示されればビルド成功です。


これで最新の Blender ができた!という訳ではなくて、 あと、もう一手間必要です。

最後に、ソリューションエクスプローラの INSTALL を右クリック → Build を選択して、Blender の起動に必要な各種のファイルを準備します。



ALL_BUILD の時と同様に 0 failed と Output ウィンドウに表示されれば完成です。 C:\BlenderSVN\cmake-build\bin\Release に blender.exe が出来ていますので、 それがこの手順でビルドされた最新の Blender となります。