材料表面工学研究室

吉見直人 教授

表面処理が創出する機能の追求

<研究概要>

 表面処理技術は、材料に新たな機能を付与して付加価値を飛躍的に高めます。実用材料としては、金属材料の表面にナノ~ミクロンレベルの薄い皮膜をコーティングすることで、耐食性を向上させて腐食寿命を伸ばしたり、潤滑性を付与して加工性を向上させたり、塗装性を向上させるなどの例が数多くあります。

 本研究室では、表面処理技術による機能の発現や特性評価に関する研究を行っています。耐食性や加工性などの従来機能にとらわれることなく研究対象を広げており、例えば、材料表面の手触り感(触感)のような人間の感覚や感性に関わる機能、ロボットハンドの指がモノを摘まむときの摩擦力の作用、搬送摺動時に発生するスティック・スリップ現象(自励振動)の発生機構の解明、金属表面の着色処理による意匠性と皮膜構造の研究など、新たなテーマを探索しながら研究に取り組んでいます。

<略歴>

1988年 早稲田大学大学院 理工学研究科 修士課程 修了
1988年 日本鋼管株式会社 入社
2003年 JFEスチール株式会社
2015年 九州大学大学院 工学府 博士後期課程 修了
2021年 現職