大学院メンバーの声

システム工学専攻 修了 横田 雅司 さん

前後輪二輪駆動電動バイクの制御システムに関する研究

私の研究テーマは「前後輪二輪駆動電動バイクの制御システムに関する研究」です。前後輪のホイールそれぞれにモーターを内蔵し、各輪の駆動を独立制御し走行するバイクです。悪路走破性が高く難しい運転技術も不要。農林業作業や災害時に活躍が期待できます。走行安定性の向上のため、前後輪トラクション制御システムの構築や自立制御システムの考案にも取り組みました。研究は機械工学分野のみならず、センサや回路など他分野の工学知識や制御プログラムを組むシステム分野まで広範な知識が必要でした。しかし、本学の研究室は少人数制なので、教授との距離感が近く、適切なアドバイスが受けられ、しっかりとした知識・技術が修得できました。やりたい研究を自由にやることができ、未知のものづくりに没頭できる環境だったからこそ、自ら考え、解決する力が身に付いたと実感しています。

材料科学専攻 2年生 工藤遥子さん

高分子フィルムに機能を付加する研究

私は「ポリビニルアルコール(PVA)の簡便な機能化についての研究」に取り組んでいます。PVAとは洗濯糊や食品包装用フィルムなど、人々の生活に幅広く使われている高分子です。私はこれにさまざまな機能を付加し、医療現場で活用できるバイオマテリアルとしての応用を目指しています。例えば、温度応答性を付加することにより、人に貼ると体温に反応して薬剤が溶け出してくるフィルムや、抗菌性を付加し医療分野での幅広い活用が期待できるフィルムなどです。研究には先端機器分析センターにあるNMR(核磁気共鳴装置)で分子構造や組成などを調べたり、FTIR(フーリエ赤外分光光度計)を使って高分子の定性、定量調査をおこなったりします。本学には高分子系の研究には欠かせない測定機材が充実している上、順番待ちのストレスも無く自由に使えますので、理想的な研究環境だと感じています。