Message

無限大の可能性を秘めた
静岡理工科大学

静岡理工科大学 学長
野口 博

「モノ」から
「こと」や「とき」へ

静岡理工科大学では、これまで「モノから入る教育」を実践し、地域社会に貢献する人材を育成してきました。しかし、物質面において大変豊かになった現代において、モノから入り、モノを作るだけでいいのでしょうか。

日本は、技術立国といわれた国でありながら、欧米発のスマートフォンやGAFAといわれる巨大IT企業などの後れを取った反省もあり、理工系でも、「モノからことへ」への意識変革が必要となりました。本学でも「ことづくり」「ときづくり」につながることを意識した教育、研究に取り組み、地域社会に還元しようとしています。

そのような中、2017年に街づくりという形で、地域社会や市民と直接関わる建築学科が設立されたことは大きな転機となりました。また、社会インフラであるICTを通じて社会に貢献することも重要であると捉え、中でもデータサイエンス教育に注力。機械や電気電子、物質生命科学、建築といった全学部・学科の学生がデータサイエンスを学ぶ仕組みを整え、30周年以降もさらに強化してまいります。

2020年4月より、コンピュータシステム学科に、データサイエンス専攻を設置した

「地域学」などを通して
ローカル人材を育成

静岡理工科大学として、特に重要視しているのは、やはり地域との関わりです。2014年度には、袋井市の冠講座である「地域学」を開設しました。この講座は、袋井市長による袋井市概論講義にはじまり、袋井市役所職員の方々にご指導を受けて、袋井市各所の見学・調査を行うなど、学生たちが市民生活や社会について学び、自分たちのすべきことを考える良い機会になっています。こうした取り組みを通じて、地域で活躍するローカル人材を育成することも本学のミッションであると考えています。

本学内の先端機器分析センター、やらまいか創造工学センターなどの施設も、地域の企業が使えるようにして、産学連携による地域活性化に貢献することを目指しています。

袋井市の冠講座「地域学」での授業やフィールドスタディの様子

土木工学科開設を機に、
さらに地域との連携を深める

2022年4月には、静岡県内で初めてとなる土木工学科を設置予定です。日本では、老朽化した道路や橋の問題が深刻化しているほか、地震や津波などに対する防災の観点からも土木人材の育成が急務だとされています。県内でも、商工会議所、建設業界、静岡県庁などで、土木工学科の設置が熱望されており、このたび本学で実現できる運びとなりました。

土木には、水、土、道路、橋、景観、デザインといった要素があり、建築や情報系、機械系と関わる部分も多いことから、分野横断的に発展していく学問分野としても期待しています。

もちろん、本学内で生まれた研究成果の多くは、医療、農業、クリーンエネルギー、物流、通信、建築などさまざまな形で社会に還元され、より良い社会や生活を創造することに役立つものだと信じています。30周年を記念して作成した「1+1+1=∞で共に未来を創る」というキャッチコピーは、本学に無限大の可能性があることを示しています。

5年後、10年後の世界がどうなっているかは想像の域を出ませんが、SDGsを意識したグローバルな視点で未来を見据え、持続可能な社会の実現に貢献するため、30周年から先もさらに成長していきます。どうぞ本学の今後にご期待ください。

2022年4月には、土木工学科を開設予定で準備が進められている

本サイトは、Microsoft Internet Explorerのサポートは終了しております。他のモダンブラウザでの閲覧をお願いいたします。