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研究者になる!というシンプルな志を貫いた

2020.10.08
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大学院理工学研究科 材料科学専攻2年
大日本塗料株式会社 就職
 仲倉 佳那さん(静岡県立駿河総合高等学校卒)
 
■入学までの私
研究者になりたい。
そのためにはもっとスキルを身につける必要があると感じ、大学院への進学を決めました。本学の大学院を選んだのは、学部次と同じ研究室で研究を進めたかったことと、国公立大学に負けない素晴らしい研究設備があったからです。また、大学院給費奨学生制度を利用できたことも決め手となりました。

■大学院での私
私が取り組んだ研究は、置換シクロプロピル類のDAST(フッ素化剤)を用いた有機反応の研究です。
シクロプロパンは三角形の化合物ですが、DASTと反応させると環拡大フッ素化反応が進行することを見出しました。つまり、三角形だった分子が四角形になるとともにフッ素化するのです。
これによって、いくつか新しい化合物の合成に成功しました。フッ素は医薬品の化合物の構造に含まれる分子なので、医薬品の新しい前駆体として利用できる可能性があると考えています。研究の面白いところは、実験するごとに増える謎を一つひとつ解明し、結論を導き出していく過程にあります。研究テーマの発端も、大学4年次に取り組んだ企業との共同研究の際に、全く想定外の化学反応が出たことがきかっけでした。
一方、苦労した点は、取り組んだ研究テーマ自体が珍しいものだったため、参考になりそうな論文を片っ端から探したり、試薬を自分で合成したり、1日2~4実験できる段取りをとる必要があったことなどです。しかしその分、研究に向き合う姿勢や物事に対する視点の持ち方、時間の使い方や先を考える力などを身につけられたと自負しています。

■未来の私
就職先となる大日本塗料(株)は、東京スカイツリーなど日本を代表する構造物に用いられる塗料を開発している会社です。
多くの人が目にする構造物の塗料開発や調合に携われたら嬉しいなと思います。そして、入社5年経つまでには、周りから尊敬され頼りにされる人になっていたい。
目標とするのは、有機化学分野において右に出る人はいないと尊敬している研究室の桐原先生や、「迷ったときはやる」というマインドを教えてくれた父です。未来を切り拓くためには、やりたいことをシンプルに考え、全うすることだと思います。これまでの学びを活かし、研究者としても人間としても成長していきたいと思います。




※学年学科名等は、取材時のものです。




 
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