学生ボイス

学生フォーミュラで得た経験とたから物

2022.11.25
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機械工学科4年 ヴィークル工学研究室
 五十嵐 洋太 さん(山梨県立甲府昭和高等学校卒)

■機械工学分野に興味を持ったきっかけ
 父親が自動車好きで、ものごころがついた時には私も自動車に夢中でした。家では父と自動車の新車情報や車の走行性能について話をするなど、小学生の頃からずっと車のことばかり考えていた気がします。
 高校は普通高校に進学しましたが、高校2年の終わりに大学の進路先を考え始めた時にはやはり自動車が好きでしたので、自動車に関連する仕事に就ける道を選ぶために機械工学を学ぼうと自然と考えました。また、父親から大学には学生フォーミュラ大会という大学生がフォーミュラカーを製作し、その性能を競う大会があると教えてくれ、その活動を通じて社会に入ってから役立つ実践的知識と技術が得られ、自分の夢に近づけるのではないかと考えました。

■静岡理工科大学を選んだ理由
 自動車工学を学ぶにあたり、施設設備が充実していることと自動車や乗り物に関する研究をしている教授がいることが静岡理工科大学を志望するきっかけになりました。
 また、私の生まれ育った山梨県には自動車に関連する企業が少ないですが、静岡には普通自動車や二輪車のメーカーに関連する企業が数多くあり、就職にも有利なことがあるのではないかと考えました。
 静岡理工科大学には、自動車メーカーで働く技術者の方が自動車工学の講師として現場で用いられている技術や知識を教えてくれたり、OBの方々が自動車メーカーに就職しており、仕事に関する色々な話をしてくれることでこれからの自分の将来をイメージできることがとても良い環境であると感じています。

■大学入学後の私
 静岡理工科大学機械工学科に2019年4月に入学し、学生フォーミュラ大会を目指し活動をしている自動車部(通称:SIST Formula Project)に入部しました。フォーミュラカーをコンセプトから設立し,車両の設計・製作、活動資金の調達など大学生が自分たちの力で1から作り上げるので、実際に車が走るまでは不安しかありませんが、無事に走った際の達成感は今まで生きてきた中で得たことのないものです。1年時の大会は通常開催でしたが、新型コロナウィルスの影響から2年時は大会中止、3年時は部分開催と満足な活動ができず、この期間に同級生がひとりまたひとりと減り、4年時には同級生が私と白鳥くんの2人となってしまいました。白鳥くんとは自動車の話で盛り上がる間柄で波長もあった仲間でしたので、2人で最後までやるしかないと白鳥くんとだからこそ腹をくくれたと思います。
 OBの先輩からアドバイスをもらい後輩にアドバイスしながら、最後の大会に向けて白鳥くんや後輩たちと想いを共有し、今年のフォーミュラカーを作りました。


白鳥くん(左)と五十嵐くん(右)

■学生フォーミュラで得たもの
 自動車部部長またチームリーダーとして部員をまとめ、予定通りに物事が進まない中でも、納期を守り大会へ出場するための準備をする大変さを学びました。上手くいかない時でも白鳥くんが隣にいてくれたことは頼もしく、この仲間と全力で大会まで駆け抜けることができ、辛いことも楽しい思い出に転換できました。大会では電気自動車(EV)部門に参戦し、目標の一つとして日本自動車工業会会長賞を狙っていました。
 大会では、私達が設計・製作したフォーミュラカーに関する膨大な資料も遅延なく提出することができ、また自動車の安全に関わる項目を確認するいくつもの車検をクリアし、試験車検を通った限られたチームしか出場することができない動的審査にも参戦し、全種目完走することができました。
そして目標であった、「日本自動車工業会会長賞」の獲得に留まらず、電気自動車(EV)部門で総合優勝することができました。
この活動を通じて、自動車製作に関する知識や技術はもちろんですが、ものづくりにおいて1つ1つの工程を着実に行うことの重要性や組織の中では自分に与えられた役割を責任もってやり抜くことの重要性を学びました。
 また、一人だと辛く苦しい時でも、一緒に乗り越えてくれる仲間が支えとなり、心からの親友と呼べる白鳥くんと出会えたことが何よりもこの活動で得たものだと感じています。


■将来の夢
 自動車工学を学び、自動車部で実践する大学生活を送ることで、自動車に関する仕事に就きたいという思いは強くなりました。大学卒業後の進路は静岡理工科大学の大学院に進学し、今実施している車の乗り心地に関する研究を継続して実施する予定です。今よりもっと知識と技術を蓄えて、自動車に関わる職に就きたいですね。


日本自動車工業会会長賞・・・全ての静的・動的審査に参加し、完遂・完走し、書類遅延およびエンデュランス完走後の騒音ペナルティーが無いチームに贈られる
エンデュランス・・・各種審査を通り抜けたチームだけが参加できる最終種目。コースを約20Km走行し、走行性能、耐久性を競う。ファイナルに出場することが自動車部員の名誉となる。
電気自動車(EV)部門で総合優勝・・・静岡理工科大学は総合成績でEV部門1位となり、EV総合優秀賞、国土交通大臣賞、日本自動車工業会会長賞、省エネ賞、最軽量化賞を受賞した。


※学年学科名等は、取材時のものです。




 
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