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情報通信を電気電子工学科で学ぶ ~体感する社会からの期待~

2022.07.29
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情報通信を電気電子工学科で学ぶ ~体感する社会からの期待~
 電気電子工学科4年 ワイヤレス情報通信研究室
 齊藤大貴さん(静岡県立磐田北高等学校卒)
 
■高校生の頃の私
珍しがられることが多いですが、私が高校時代に一番好きな科目は物理でした。テストの点数が良かったことや良い先生に恵まれたということもあって自然と好きな科目になりました。色々な大学の入試問題を解いて先生に解説をお願いしたり、部活顧問が物理の先生だったということもあり、部活後に個別の指導を求めたりしました。数学も化学もあまり好きではなかったですが、物理だけは熱心に取り組んでいました。
進路を考えた時には物理の教員を目指すことも考えましたが、ロボット開発を行ってみたいという気持ちから機械・電気・電子・情報処理などを融合させた総合的な知識や技術を修得することができる電気電子工学科を選択しました。
 
■大学に入学してからの私
1・2年生の講義では「ミニ四駆をマイコンで制御する」、「マイコンを使って温度計を作る」、電子工学コースに進んだ3年生後期には「マイコンを使ってサッカーロボットを作る」ということを実験の授業で取り組んでいきました。今でこそ親しみがある「マイコン」ですが、高校生の時は「マイコンって何?」という状態でした。
 
※マイコンとは:コンピュータを制御するための小さなコンピュータ。下の写真は制作したサッカーロボット写真です。この中のオレンジ色の部品がマイコンです。このマイコンにその下の写真に掛かれたようなプログラムを入力することで、例えば「センサから受け取った情報を基に車輪のモーターを回す」といった命令を出すことができるようになります。

   ☝応用電子工学実験で制作したサッカーロボット


   ☝マイコンに入力するプログラムは約200行

ざっくりと実験の話をしますと、例えばサッカーロボットを作る際には「マイコンにソースコード(写真のようなプログラム)を入れる」、「通信の設定をする」、「車体に赤外線センサを付ける」等によりボールの距離を測り、正面にボールがあれば加速してボールを蹴る、ボールが見当たらなかったら車体を回してボールを探すというロボットを作っていきます。単なる講義形式の学習だけではなく、形あるものに触れながら「情報」や「プログラミング」を扱う学びには、ものづくりの醍醐味が詰まっているから面白いです。これは電気電子工学科ならではだと思います。
だから授業としては合格となった後も、改良を続け、ロボットがオウンゴールをしないように自分のゴールと相手のゴールを認識させるために画像認識のマイコンを使って発展させていました。友達の事例だと超音波を発信する装置を付けて自分のゴールを認識させる人もいましたね。
 
今は「ワイヤレス情報通信研究室」に所属し、無線電力伝送システムの研究に携わっています。文字の通り、無線で電力を伝え送るシステムですので、「置くだけで充電ができるスマートフォン充電器」をイメージしてもらえると良いでしょう。皆さん聞いたことはあるとは思いますが、愛用しているかと聞かれるとそうでもないのではないでしょうか。この研究室に所属している私自身もケーブルを使って充電しています(笑)。使われない理由としては「スマートフォンとケーブルを繋ぐことがさほど手間ではない」の他に、「置く場所がずれて充電されていなかった」という経験がある人もいると思います。ケーブルによる煩わしさよりも、正確な位置に置く煩わしさの方が大きいと誰も使いたがりません。
電力伝送の届く範囲が例えばテーブルくらいの大きさになったらスマートフォンの置き方に気を遣わなくても良いでしょうし、更に広くなれば家全体の電力を無線で配給できてコンセントを使わずに冷蔵庫を使えたり、電気自動車も道路から電気を得て走れる街が実現できたりするかもしれません。一方で、電力伝送装置を小型化できればまた、例えば数mmサイズの錠剤に付ける生体センシングデバイスの給電装置として用いることで、薬の服用管理や誤服防止も可能です。私が今携わっている研究は小型化に関する研究です。これらの技術を研究することは、そういった未来を実現させることだと思っています。

<<ワイヤレス情報通信研究室についてもっと知りたい人はこちらの動画もぜひ!!>>
             ↓↓↓
 

■卒業後の私
大手輸送機器メーカーの関連システム会社に内定しています。
情報通信分野での就職を希望して感じたことは、電気電子系出身者のような「回路設計やマイコンを扱える技術者」のニーズがこの業界では高いということです。マイコンにプログラムを書くのも、一連の流れや、マイコンの周辺に接続される回路やデバイスを理解している人のほうが綺麗に出来るといった話を就活中に企業採用担当者の人から聞いたことがあります。オープンキャンパスなどで高校生と話すと情報学部に進学希望の生徒とよく出会いますが、イメージする姿によっては電気電子を選択するほうが良い生徒さんもいると感じますね。
 
◆終わりに◆
最終的に静岡理工科大学の電気電子工学科を選択した齊藤君ですが、学科を選択する際には機械工学や情報学部、更には理科(物理、化学、生物)の高校教員免許も取得できる物質生命科学科のいずれを選択するか迷われたとのことでした。
進路選択の際には、将来のビジョンを描くことが大切です。
そのために、高校1年生の頃には「色々見てみよう」、2年生は「関心ごとを調べよう」、そして3年生は「志望校合格に向け頑張りましょう!」というメッセージを齊藤君からいただきました。
 

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