電気電子工学科メンバーの声

静岡理工科大学・電気電子工学科を卒業し、現在企業で活躍している卒業生の皆さんの声を紹介します。

日本電産エレシス株式会社 開発本部勤務 板羽 嶺さん(2017年大学院修了)

 私は日本電産株式会社へ2017年に入社し、モータ制御の研究をしていました。2019年からは日本電産エレシス株式会社へ出向し、車載向けのECU開発をしています。グローバルに仕事をすることも多く、充実したECU開発業務に従事できていると実感しています。

 今の充実した時間を過ごせているのは、学部1年生の頃から研究室に通い、恩師に様々な経験をさせてもらえたことが刺激になり活力になっていることだと確信しています。

 また、修士課程での研究は課題発見・解決プロセスを学ぶ上でとても重要な経験であり、研究・開発業務に活かすことができています。

NECネットワーク・センサ株式会社 技術開発本部 通信ネットワーク技術部勤務 三井 真奈美さん(2017年3月卒業)

 現在、NECネットワーク・センサ(株)という航空・防衛事業についてものづくりを行っている会社に勤務しています。

 私は、所属している通信ネットワーク技術部にて防衛省向けの無線通信装置等の各種通信電子装置や民営品の無線通信装置の回路設計・評価を行っています。業務では様々な電子部品を使用するため、電子回路の基礎がとても重要になっており、在学中に勉強した内容が出てくることが多々ありました。また、在学中はオシロスコープ等の測定器に触れる機会が多かったため、勤めてから測定器の操作に戸惑うことが少なかったです。

 ものづくりの業務は大変なこともありますが、とてもやりがいがある仕事です。

 在学中に学んだことが設計・開発において大切であることを業務を通して実感しました。

FDK株式会社 基盤技術・新事業本部 基盤技術統括部 CAE開発部 鈴木 建匡さん(2020年3月卒業)

 電気電子工学科では研究室配属が3年後期に行われます。そのため、他大学の学生より早い時期から卒業研究に取り組むことできます。私が所属した研究室では、配属されて間もなくゼミが開かれ、電池に関する知識を学習し、講義の空き時間に学習した知識を踏まえて実際の卒業研究にも取り組みました。このように、早い時期から卒業研究に取り組むことができたため、電池に関して理解を深めることができたと感じています。

 現在私は、電池材料の設計開発をシミュレーションを使って支援する業務に携わっています。電池の内部で起きている現象の多くは電子の授受を伴うため、量子力学に基づくミクロスケールで現象を理解する必要があります。私は第一原理計算と呼ばれる量子力学に基づくシミュレーションを使って、高性能な電池材料の設計開発に従事しています。この第一原理計算に取り組む上で、卒業研究を通して習得したシミュレーションに関する知識や技術を活かされていると強く実感しています。

 今後も学生時代に培った知識や経験を活かして研究・開発業務に従事していきます。

生体情報計測研究室 菅沼 美季さん(2022年1月現在 2021年度修了)

 私は生体情報計測研究室に所属しており、簡便に計測できる医療・福祉機器の開発を行っています。システムを実現するために、センシング技術や信号を取り出すための回路設計、得られた信号を解析するプログラミングを身に付けています。

 研究したことは、学会に参加して発表を行なったり、研究以外にも模擬講義を実施し、スマートフォンから制御を行うロボットカーや、酸素飽和度を計測する実験の指導を高校生に行なったりしました。大学入学前は、人前に立つことが苦手でしたが、このような経験を積み重ねることにより、コミュニケーション能力や人に考えを伝える力が身に付きました。

 そして今では、開発したシステムを実際の医療・福祉施設に設置し、臨床試験を実施して、医療スタッフの方や患者さんに、成果をフィードバックするまでになりました。自分が開発したシステムが、患者さんや医療スタッフさんの安心に寄与できるものとなり、皆さんに大変喜んで頂けました。

 モノづくりだけではなく、コトづくりの重要性を学んだことを活かし、今後もシステムを利用する人が安心・喜べるものを開発していきたいです。