学科概要・教育目標

学科概要

21世紀は「環境の世紀」といわれています。環境問題、エネルギー危機、食糧や水の安定的な確保・・・人類の直面している危機的状況は世界終末時計の針を5分前まで進めました。時計の針の進行を止め、押し戻す唯一のカギはこれらの諸問題を緩和・解決するような新物質・新素材の発見と開発、および衣・食・住に関わる生物資源の有効利用を見出すことにあります。物質生命科学科ではこのようなことを念頭に、「環境新素材」コースと「バイオ食品科学」コースを設けています。「環境新素材」コースではゼオライトや光触媒などの「環境新素材」や超強力磁石や太陽電池あるいは伝導性高分子などのような「エネルギー新素材」の開発またはコンピュータを用いた材用設計の各分野で諸問題の解決を目指します。また「バイオ食品科学」コースでは環境問題に微生物を応用した「環境バイオ」や機能性食品を遺伝子レベルで取り扱う「食品バイオ」あるいは環境にやさしい合成法やDNAを応用した有用物質の合成法を扱う「グリーン化学」の各分野で諸問題の解決を目指します。

教育目標

21世紀の「生命と生活」を支える物質生命科学という視点から、化学を基礎として物質を「原子・分子・および遺伝子」レベルから学びます。「環境新素材」コースでは「環境新素材」および「エネルギー新素材」の各分野の基礎となる化学や物理を学び新素材の合成、分析、評価および設計ができるような人材の育成を目指します。また「バイオ食品科学」コースでは「環境バイオ」「食品バイオ」および「グリーン化学」の各分野の基礎となる化学や生化学・分子生物学を学び、「生命と生活」や「食の安全性と健康」の新しい世界を開拓してゆくことができるような人材の育成を目指します。

両コースとも実験を重視し、「実験科目を通して問題解決能力の養成」を目指します。少人数による実験科目が連続して開講され、講義でならった知識を生かし学生が主体的に体験しプレゼンテーションします。真の実力は,企業で活躍する技術者への道,大学院に進学してより高度な研究者・技術者への道など様々な可能性を切り拓きます。