田井幹夫 研究室 / tai laboratory / タイラボ

田井幹夫 准教授

「設計・意匠:スケールを超えて、関係性から新たな建築空間を研究する」

建築を考えることは、我々が生きている周辺環境全てを考えることです。
我々の周りは当然ですが空気で満たされています。この空気が、人間が生活する環境として、少しでも手を加えられたら、それを空間と呼びます。空間をどのように作るか、空間によってどのように人々の生活を良くしていくのか、社会の仕組みをどのように潤滑にしていくのか、それらを考えるのが建築家です。
ですから、建築家はスケールを超えて全てのことに関わっています。最も身体に近い衣服から、都市にいたるまで、それらを連続的に考える必要があるのです。 また、建築を考えることは、ものとものの関係性を考え直すことでもあります。空間そのものの質を考えると同時に、空間同士の関係性を見直すことで、我々の未来の環境が生まれてくるのです。
ものとものには、そのあいだがあります。これを中間領域と呼びます。中間領域を掘り下げて考えていくことが、僕の研究室のテーマです。建築的空間そのものだけでなく、人々の行為にも中間領域があります。前者をハード的中間領域と呼ぶとするなら、後者はソフト的中間領域と呼べるでしょう。両側面の在り方、整合性、非整合性を研究することで、新たな建築を創造していきたいと考えています。
衣服から建築、まちづくり、都市計画まで、スケールを超えて「新たな建築」「新たな環境」を考えていきましょう。