紅藻ヒメソゾから抗マリングロス活性を示す新規化合物2種を発見(理工学部物質生命科学科 天然物化学研究室)

研究活動

 本学理工学部物質生命科学科の天然物化学研究室に所属する深田崚介(修士2年)、長田大輝(修士1年)、鎌田昂准教授らは、日本国内に広く分布する紅藻のヒメソゾから新規の含ハロゲンジテルペンを2種、単離・構造決定しました。また、これらの化合物が、汚損生物として知られているムラサキイガイの足糸の着生を低濃度で阻害することを明らかにしました。天然由来のSDGs対応型抗マリングロス剤開発に向けたシード化合物としての展開が期待されます。ムラサキイガイの採集および生物活性試験の検討では、共著者である静岡県水産・海洋技術研究所の二村和視博士と大島伊織研究員にご尽力いただきました。本成果はCHEMISTRY BIODIVERSITYの特集号(Part of a Special Collection on Marine Bioactives – Chemical Structures, Biological Resources, Acquisition Strategies, and Mode of Mechanisms.)に掲載されました。なお、本研究は科研費(若手・萌芽・基盤C)の支援で実施し、実験の一部は本学先端機器分析センターの機器を用いて行われました。鎌田研では、今後も静岡県水産・海洋技術研究所と共同で実施してきた実験成果を原著論文や第67回 香料・テルペンおよび精油化学に関する討論会などで報告する予定です。

・ 原著論文はこちら(外部リンク)
・ 天然物化学研究室のホームページはこちら
・第67回 香料・テルペンおよび精油化学に関する討論会の詳細 はこちら(外部リンク)